はじめに

このたびの出版に寄せて、関係者からのご挨拶です。
 
 

大島理森・衆議院議長から有権者の皆様へ

尾崎行雄先生は、「議会政治の父」と呼ばれています。
国会開設とともに衆議院議員に選ばれ、以後25回連続当選、60有余年にわたり国会議員をつとめました。
明治・大正・昭和の激動期に、不屈の精神と強い信念をもって議会の発展に尽くした尾崎翁の生き方は、現代の有権者・政治家双方に大きな示唆を与えてくれます。

森山真弓・尾崎行雄記念財団理事長より皆様へ

尾崎行雄記念財団は、尾崎行雄先生の理念を基に、議会制民主主義の確立と世界平和の実現に寄与すべく設立されました。
今年は選挙年齢が20歳から18歳に引き下げられ、初の国政選挙が行われます。尾崎先生が長らく取り組んでこられた普通選挙にとって大きな飛躍の節目です。
 
このたび石田さんが本書を出されたことは、わが国の選挙制度のあり方、そして民主主義のあるべき姿を考える上でもたいへん意義深いと私は確信いたします。
どうか皆様、一人でも多くの方に本書をお読みいただき、大いに議論に役立てていただけますようお願い申し上げます。

「議会政治の父」咢堂・尾崎行雄から、すべての有権者に贈るメッセージ。

どうすれば選挙権を正しく使って、立派な代議士を選び、絶対に有権者を裏切らない立法府をつくることができるか。次に掲げるいろいろな点を注意してやれば、大体間違いのない選挙をすることができるであろう。(本書より)

正しいかでなく、何が正しいか。尾崎行雄研究の第一人者が辿り着いた結論が、ここに結実。

衆議院選挙に連続当選25回、通算63年。世界中を探しても、尾崎行雄ほどその生涯を有権者啓発に捧げた政治家は存在しないでしょう。
誰よりも政治家であり続け、同時に民主主義の成熟を願い続けた尾崎行雄の信念を、本書では尾崎研究の第一人者でもある著者がわかり易く解説して参ります。