書籍紹介

 

70年ぶりの選挙改革

 
2015年7月に改正された公職選挙法に伴い、選挙における投票年齢がこれまでの
20歳から18歳へと引き下げられることになりました。
 また、9月には総務省と文部科学省が連携し、全国の国公私立高等学校を対象とした
主権者教育の副教材『私たちが拓く日本の未来』が公開されました。
 
そして2016年、平成28年7月。
新たな有権者を迎えての初の国政選挙が行われます。
現行憲法で投票年齢が20歳と定められた1946年(昭和21年)から数えて、
実に70年ぶりにわが国の普通選挙は新たな一歩を踏み出したことになります。
 

 
 

 
 

「そんなの、もう知ってるよ」

 
スマートフォンが普及した現在、ありとあらゆる情報が
容易に手に入る時代になりました。
 
政治や選挙の仕組みはどうなっているのか。
話し合いや討論の進め方はどうなのか。
そして、実際の選挙運動にはどのように向き合えばよいのか。
 
当の主役である新たな有権者の皆さんは、テキスト冊子が配られるよりも早く、
あらかじめ多くの資料に触れることができます。
先生方を対象とした指導資料も同様です。
 
「そんなの、もう知ってるよ」
 
そんな場面に出くわすこともあるかも知れません。
 
 

私たちはどうだっただろうか?

 
翻って、これまでの主権者教育はどうだったでしょうか。
戦後、選挙権は20歳以上の成年男女に与えられてきましたが
果たして正しい選挙の仕方について私たちが学ぶ機会はあったでしょうか。
 
20歳の誕生日を境に、投票用紙が届くようになった。
お父さんやお母さんから、「選挙に行きなさいよ」と言われるようになった。
気づいたら、なんとなく投票するようになっていた。
そうした原体験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
 
大学の始業式、あるいは専門学校の卒業式。
もしくは故郷での成人式。
選挙について、投票について正しく学んだ方はどれだけいるでしょうか。
 
 

普通選挙の実現を誰よりも願い、行動した
尾崎行雄の理念を改めて問う。
そして新たな『民主政治読本』の誕生へ。

 
投票年齢が20歳に定められてから翌年の1947年、昭和22年。
議会政治の父と呼ばれる咢堂(がくどう)こと尾崎行雄が一冊の本を出版しました。
『民主政治読本』と題された書籍には「投票の心得、九ヶ条」という一文が
収められています。
戦後間もない頃、新たな有権者に向けての尾崎渾身のメッセージでした。
 
そしてこのたび、新たな一冊が誕生しました。
『18歳からの投票心得10ヵ条』、新たな有権者だけのための本ではありません。
これまですでに選挙権を有し、政治参加を行なっている人。
そしてこれから選挙権を手にし、新たに行使する人。
本書は尾崎行雄の信念をベースに、「民主主義とは何か」、
「政治的中立性とは何か」、そして「メディア・リテラシーとは何か」を
皆様に問いかけます。
この国で選挙権をもつ、すべての有権者の皆様のために書かれました。
 
さて、本書では尾崎の先著に加え、新たな1ヶ条が添えられています。
ぜひ書籍をお手に取っていただき、ご覧いただけると幸いです。

18歳からの投票心得10カ条

『18歳からの投票心得10カ条』

石田尊昭(著)
発 行:2016年6月1日
出版社:世論時報社
定 価:本体1,200円+税
158頁、四六版ソフトカバー
Amazonで購入する http://www.amazon.co.jp/

序 章 民主主義と“格闘”しよう

     ◇民主主義の本質を考えよう
     ◇考え、悩みながら身につける投票心得
     ◇今だからこそ輝きを増す尾崎行雄の言葉 

第1章 選挙・政党・議会

     ◇選挙は誰のため?
     ◇選挙は民主政治の「土台」
     ◇政党の役割は?
     ◇真の政党ー「私党」から「公党」へ
     ◇議会の役割は?
     ◇議会の本質ー「熟議の場」 

第2章 民主主義と立憲主義

     ◇民主主義って何?
     ◇民主政治って何?
     ◇立憲主義って何?
     ◇立憲政治と民主政治の関係 

第3章 憲政の父・尾崎行雄とは

     ◇尾崎行雄ってどんな人?
     ◇尾崎行雄が目指したもの
     ◇なぜ今、尾崎行雄に注目するの? 

第4章 投票の心得10カ条

     ◇解説ー有権者主導の選挙に向けて 

第5章 議員の資格10カ条

     ◇解説ー有権者が政治家を鍛え、育てる 

第6章 「考える力」とメディア・リテラシー

     ◇「誰が正しいか」でなく「何が正しいか」
     ◇メディアとの賢い付き合い方 

付 章 「尾崎行雄の信念と生き方」
尾崎行雄・略年譜